甘やかされた俺たち【日記】 | フーテンひぐらし

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永遠の放課後。文化祭前夜のテンションで生きたい。なかなか大人になれない。

4月に入ったとたん、扁桃腺を腫らした。

3月最後の2日間くらい、「なんか痛いな」「扁桃腺が少し変だな」と思っていたら、高度経済成長期の日本かよというくらいのスピードで(いや知らんけど)扁桃腺から奥に移動しつつ症状が成長してしまった。唾を飲み込むのすら痛い。

最近はひとけのない屋外や自転車の時にはマスクをはずしているから、春先の不安定な空気にあたったかなと思っていながらも、はっきり思い当たるふしがあった。

3月下旬に行った氣志團GIGで、声出しが解禁になったのだ!(マスク必須で)
みなさん久々だから最初に練習しましょ的コーナーがあって、そこで3年ぶりくらいに大きな声を出した瞬間、喉にひっかかりを感じたのだ。ちょっとビリッとしたな今、って感じの。その時「ああ、数年ぶりだと大声出す力も衰えるんだな」と思った。まあ何度か叫ぶうちに慣れていったんだけど。

その1週間後、今度はビーモンで声出し解禁のPGMに出た(こちらもマスク必須)。
ビーモンは運動の場だけど、クラブのような盛り上げを信条としているので、パフォーマーという肩書きのインストラクターが参加者を煽ったり、「Are you ready?」「YEAH!!」などのコール&レスポンスがあったり、曲や動きに合わせて「Hey!Hey!」など言ってみてねーというのがあるのです。

飛び跳ねながらサンドバッグを打ちながら声を出すのは爽快で、「うわー!そうそうこれがビーモンの大きな魅力のひとつだったよなあああ」とか思いながら楽しく動いて終わった。

その翌日、美容院に行ってこれまた数年ぶりにマスクをはずしたまま髪を切ってもらった。輪郭と顔の下半分を隠して施術してもらうのずーーーっと不本意だったから。美容師さんは大丈夫って言うけど、やっぱり「こういう輪郭でこういう全貌のツラでございます」って出てるのと出てないのとで、切り方や調整ってぜったい変わってくると思うんですよ!
というわけでお店では「お客さんはマスク自由」となっていたから、はずした。そのまま会話してゲラゲラ笑ったりしてた。

そしたら、喉痛くなった。見事。

マスクしてたこの3年って風邪ひとつひかなかったし、やはりマスクのウイルス予防効果ってすごかったんだなーというのと、

俺らのノド、3年間甘やかされてた

ってことを痛感した。
大事に大事に守られ、大声を出すこともなく、温存され続けてたんだ…。だからちょっとシャウトしただけで、マスクはずして会話しただけで、ノドやられてしまうヤワな体になってしまったんだ。ちぇっ。

それにしても咽頭というのはやられてしまうと本当に萎える。普段意識することがほぼない器官なのに、痛めるといきなり全面主張してくるし生活に支障が出る。これは鼻がやられる時とまったく一緒だ。
唾を飲み込むのが痛くなって初めて「ふだん唾って意識して飲んだりしてないんだな」と気づくし、咽頭を痛めると何だか唾も粘度を増して「たん」みたいにになり、飲み込みたくないから口の中にたまるようになる。それがとっても嫌。(口を開きたくなくなり、超絶に人と会話したくなくなるのも嫌だ)

高齢の病人が入院時に「たんを取る」というルーティンが発生することを思い出す。咽頭が元気だと唾はサラサラで無害だけど、病を得ると唾や鼻水は粘度を増し、たんが喉や口中に絡み、とてつもなく不快でやっかいなしろものになるんだな…と身をもって実感する。

耳鼻咽頭科に行った日、発熱前に特有の悪寒の赤ちゃんみたいなじんわりしたものを肌に感じたので「やばい」と思い、その日はたくさん寝た。そしてもらった抗生物質を飲んでいたら2日めの後半には良くなり始め、今度は逆のスピード感でれあよあれよという間に症状が治っていった。本当によかった。

数日後にEXILE THE SECONDの実に5年ぶりのLiveに行く予定があったから、何が何でも発熱するわけにはいかなかったのだよ。おかげでLive当日は元気で楽しめた。ありがとう医学。

みなさんも、ノドに気をつけてね。
3年間甘やかされたノドをいきなり使うのは、一切運動してこなかった人がいきなり全力疾走することや、手入れをせず放置した錆びた刀で敵に囲まれ大立ち回りをすることに等しいから…。


※後日、母と話していたら「声帯も使わないと衰えるからね」と言われ、なるほどと思った。年をとったら身体や顔だけでなく、口中の筋肉もメンテが必要なのか…!

これからの私たちはもっと歌う必要があるのかもしれない。

 

 

全然関係ないけどこちらは城を枕に討ち死にしたシルバニアの赤ちゃんです