3月のおわり【日記】 | フーテンひぐらし

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永遠の放課後。文化祭前夜のテンションで生きたい。なかなか大人になれない。

どこかの街の喫茶店にいたら、今から近くの劇場でタブレット純さんによる「仁義なき戦い」漫談が始まることを知り、「それは見逃せない、絶対行く!」となった夢を見た。目が覚めて、そんな公演が存在しないことに心底がっかりした。

昨日縮毛矯正をしてしまったので、今日はビーモンに行くのをやめておいた(滝汗をかいてシャンプーできないのはしんどいので)。しかしマー(夫)は行くという。しかも新宿に!えらい。まるでこの春から電車通学する小学生の子に教えるように、渋谷から埼京線に乗り新宿西口地下のダンジョンを抜けて地上へ出、スタジオへゆく道をレクチャーした。スマホに全部メモる40半ばの男…。

マーが出かけた後、書いていなかった手帳のページを埋め、「こちらあみ子」の原作を読み返す。映画はかなり忠実だったんだなと改めて。映像がない分の救いと、あみ子の心情が描かれている部分の胸の痛みの両方を感じる。原作では、祖母の家で新たな友達と新たな生活を楽しんでいるように見えるあみ子がいるのがわたし的にはすこしホッとする。

スーパーに買い物にゆく。目黒川沿いはまだ人が多く、皆がスマホを構えている。桜はついにはらはらと散り始めている。花筏になるほどの量はないけれど、かわりに川へと降りる作業用階段に花びらがたくさん落ちていた。風のせいで、花びらは一段の四つの辺のうち上方と左方に吹き寄せられ、ピンク色の影みたいに平面に陰影を与えていた。
目の前を歩いていた女の人はポストに郵便物を投函し、くるりとこちらを向いて元きた道を戻っていった。カタン!というポストの扉の音が、何かの始まりを告げるようだった。

あしたから4月。