ハイローザワクロを観たので雑感を置いておきます。 | フーテンひぐらし

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永遠の放課後。文化祭前夜のテンションで生きたい。なかなか大人になれない。



まだ私のブログを読んで頂いている奇特でありがたい方々にはほとんど興味がないジャンルだとは思うのですが、長々と書いたので日記としてここに置かせてください。すみません。

【いちおう前段】--------------------
 

まず「ハイロー」とは、

『HiGH&LOW』(ハイアンドロー )はEXILE TRIBEの総合エンタテインメントプロジェクトとして企画・制作され、テレビドラマ・映画・漫画・ネット配信・音楽・ライブツアー・SNS・イベント・フラッシュアニメ・ソーシャルゲーム・舞台など様々なメディアで展開する完全オリジナル作品。EXILE TRIBEのメンバーをはじめとしたLDH所属アーティスト以外からも多数キャスティングされており、企画者であり総合プロデュースも務めるEXILE HIROは「HiGH&LOW」シリーズの構想について、「アーティストとして表現するメンバーも役者として活躍するメンバーもいて、いつか両方に光を当てる作品を作っていきたいと思っていた」と語っている。キャッチコピーは「全員主役」。(ウィキペディアより)

ドラマから始まったハイローシリーズは映画「THE MOVIE」(通称ザム)で広がりを見せ、続篇がいくつか作られた後に高橋ヒロシの人気漫画「クローズ」「WORST」と世界線がクロスオーバーする「HiGH&LOW THE WORST」(通称ザワ)が展開されました。ザワはいわば「ハイロー鬼邪高校スピンオフ」です。今回の映画「HiGH&LOW THE WORST X(ザ・ワースト クロス、通称ザワクロ)」はそのザワの続篇。

こう書くとすごく複雑なんだけど、ハイローシリーズの特徴として

・顔と身体能力がめちゃくちゃいいLDHメンバーと若手俳優たちが繰り広げる高品質アクションバトル作品
・シリーズがたくさんあるけどどっから観ても特に問題なく楽しめる
・すごい数の登場人物だが個性がきちんと描きわけられてるので、みんな自分の推しが見つかる
・男女問わず楽しめる一大娯楽ジャンル



なので、気になる方はぜひ!

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で、いま公開まっただなかの「ザワクロ」。
正直、SWORD地区の抗争を描いたドラマ版〜映画版(ザム)のシリーズに推し(黒木啓司さん)が出ていてそちらの世界を愛する私としては、SWORD地区の一角・鬼邪高校スピンオフはどうにも世界が小さくなったなと思ってたんですが、観たらめちゃくちゃ面白かった。前作(ザワ)より今作(ザワクロ)の方が面白い。

もう2回観に行ってしまいましたよ。
 

 

 

 

ハイローは「LDH所属」と「外部からの俳優・格闘家など」が混在するのが面白いんだけど、今回の目玉として人気絶頂のBE:FIRSTとNCT127からそれぞれ1人ずつメインの役どころで出演しているので、それぞれのファンの方と従来のハイローファンが入り乱れ、それぞれに新しい推しや沼を発見したりして全員が毎日うわごとのようにザワクロの話しかしておらず、何なら「ない話」(各自の妄想による非常によくできたサイドストーリー)を語っているのでものすごく平和で楽しそう。

ザワクロにハマッた民はみな連日映画館に通いつめて「10ローめ」とか30回(!)とか言っていますが、その姿はかつて「マッドマックス 怒りのデスロード(通称マッ怒)」にハマッて11回(12回か?)観に行った自分に重なります。「まずはV8を目指す」から始まったあの日々…。毎回新しい気づきがあるし、何度も観ると「今日こそイモータン・ジョーの軍団は勝つのではないか?」と思ったりして楽しいんだよね。

 


というわけで私の感想は以下に安置します。観てない人には何のことだかさっぱりだしネタバレもあるので、観た人とこれから観る予定が1000%ない人だけ、おひまな時に眺めて下さい…。

 

 

1回めの感想。

【全体の感想】
めちゃくちゃ面白かった。よかった。前作のザワよりだいぶ好き。
これだけチームがいて、それぞれに濃い名と個性を背負ったキャラが登場してるのにあまり埋もれることなく、個性を発揮する瞬間が用意されてるので、観客が各人をちゃんと認識できるようになってる。これはハイローシリーズで毎回すごいと思うこと。あとネーミングはザムの時から思ってるけど神レベルにいいよね。コピーライターとして脱帽です。

あとはハイロー本篇に比べてずいぶん治安がいいというか「すがすがしいワルと、すがすがしい喧嘩」だったなー。純粋なる学校対決の覇権争いだったからか。すがすがしさの理由としては他に、
・送迎車以外の車がほとんど出てこない。
・車で人が轢かれないし(ハイローにおける悪の極み)。
・ヤクザとヤクが出てこないし
・街の再開発に絡む陰謀とかないし
・街が爆破されたり破壊されたりしないし
・人が死なない。
・暗い過去はせいぜい「友情のこじれ」くらい。
です。

【花岡楓士雄】
相変わらずど真ん中の主人公顔。陽オーラがすごい。少年漫画の、ていうかジャンプの正しい主人公。人なつこすぎ。他人への垣根がゼロ。人と仲良くしたいのに人見知りの私は「こんなふうに生きたい!」って上映中ずっと思い続けた。中の人の普段はたぶんこうじゃないよね?楓士雄の陽オーラがご本人の根っこなのか、完全に演技なのかは気になる。
彼のバトルスタイルは小柄男子の良さをフルに活かした身軽さで毎回惚れ惚れしますよね。小柄男子、さいこう。いつかジェシーと戦ってほしい。

【高城司】
囚われと吊るされが似合う姫だった。でも心身が大変につよいなー。

【轟洋介】
轟ー!今回ちょいとサブっぽいのが気に入らないし、もっと孤高でいてくれとも思うんだけど、こうしてどんどん仲間が増えていって、ごく自然に仲間を助けようという思考になってるの、本篇からすると信じられないじゃないですか。ほんとに村山の影響受けまくりじゃないですか。泣ける。轟には幸せになってほしい。
ずっと朝ドラで設定や扱いが好きではなくてモヤモヤしてた「砂川智」から「轟洋介」に戻って、キレが鈍ってたらどうしよう…とか思ってたけどごめんなさい。今回は大向こうから「轟屋!!」と声をかけたくなるシーンがたくさんあって最高だった。特に目の表現の細かさに何度か映画館で胸を押さえましたよ。単ににらむのではなく、細めるだけでもなく、あれは前田公輝さんだからできる目つきなんだろうなあ…。

【鈴蘭】
いいチームだよね。ここがいちばん雰囲気がいい。入りたい。
ラオウの初登場時、ひとりだけ作画が池上遼一なのでびっくりした。池上遼一顔の実在人物っているんだな…。(それでいうと鳳仙の仁川も劇画顔だよね)
マーシーは正直かっこいい。並みいる顔面高偏差値男子の中にあって決して「分かりやすい二枚目」ではないけど、やけに女心に刺さるものを持ってる。セクシーである。凶悪校にいるのに「話が通じる」「理解力がある」「落ち着きとゆとりがある」からだ多分。アパートに住んでて普通に出てきて普通に会話してくれるのもいいよね。「マーシーと付き合いたい」って思わせる何かがある。
バイオレンス作品において、狂気に満ちたキャラの所作ってわりとマンネリ化してると思うんだけど(目をカッと見開いてヒステリックに笑う、首をコキコキする等)、ビンゾーの狂気は可愛らしくてとてもよかった。ビンゾーありがとう。あなたのおかげでこの映画にホッとする瞬間が生まれたよ。どさくさに紛れて一緒に拳出してるラストやエンドロールのプロテインまで含めて役作りが最高であった。画像検索して中の人のふだんの姿にビビりました。

【鳳仙】
チームとしてまとまってて大人。あのチームにいるサバカンうらやましい。仁川なんてスラムダンクの牧さん級の「アナタ絶対高校生じゃない」感。シダケンもだけど、じわじわくる大人の男の魅力。まあ私は沢村推しなんですけどね…。
小田島さんはジェシーを初めてみたときくらい「ずるい!!」って思う。みんな思ってると思うけど、ずるいでしょこんなキャラ。こういうマンガっぽいキャラを「この人いつもこうなんだろうな」と思わせるくらいリアルに実現できる塩野瑛久さんはすごい。「毎度、殺し屋鳳仙だす」はあるとわかってたのに発された瞬間に心臓が痛くなり、思わず胸を押さえました。あれ、誰もが人生のうちで一度は言いたい台詞だよね(そうか?)

【鬼邪高】
ザワの時は(作品として面白くはあったけど)特に愛着がもてなかったキャラたちに一気に愛着がわいたというのも今回の収穫。とくに泰清お前らだーー!!その中でもさらに泰志の良さたるや!ビリビリ痙攣する眉間のシワも、硬軟とりまぜられる物言いも、俊敏すぎる動きも、最高だった。もともと可愛さのあるイケメンの顔つきを悪くする、という工夫が見ててわかるのですごい。ザワんときあんま観てなくてごめん!何よりこの人、声がめちゃくちゃいいですね…!!低音の魅力が炸裂してる。
そしてハイロー本篇からずうっといる芝マンと辻の今回の大人っぽさよ。轟一派みんな「大人の男になりかけてる」感すごい。たぶん中の人たち自身がリアルにその過程なんだと思う。
轟と小田島のコンビ。わたし普段こういうマイペースクールタイプのキャラってかっこいいとは思っても個人的にあまりぐっとこないんだけど(それより言葉数少ない筋肉バカタイプが好きなので…)、あまりに組み合わせがよすぎてこれまた倒れそうでした。この二人と須嵜が戦ってるそのかたまりを観ながら「トンマナが統一されてる…」って思った。美しかった。美しさにあんまり興味のない私が珍しくときめいた。

【瀬ノ門】
開始からずーーっと、須嵜のじっとり重たい湿り気を帯びた沈黙と視線。「私は何を見せられているんだろう」って思ってた。彼をメインに据えたの大成功だと思う。ラストまでほとんど台詞なくてあの存在感。中の人のまなざしとたたずまいの吸引力すばらしいですね。「ロンドンの霧雨」って名付けたい。
天下井の発言、「急激に成り上がった勘違いベンチャー経営者みたいだな」って思ってました。効率と勝敗を重視しすぎてて部下の個々の顔が見えないとことか。親はすごい経営者だろうに「そういうやり方だと組織はもたないぞ」って教えてれんかったのか。というか親じたいが「人は駒」って考えなんだろうな。喧嘩も強くないし金でしか人心掌握できてないけど、いつも三白眼なところが素敵でした。
天下井と須嵜、成り立ちもそれぞれの思いもちょっと違うけど「凝り固まった孤独な王と、どんなことがあっても傷だらけで彼についてくたった一人の味方」という意味で「琥珀さんと九十九さんじゃん」と思った。そいつがひたすら傷だらけになることでしか、王の心を溶かせないんですね。

【好みと雑感】
・個人的に好きだったのはマーシー以外では鎌坂の氷室!!氷室いいじゃん…顔面が美しく王子っぽい藤原樹さんを、やり方がこ汚い役にするのすごいですよね。
あと、冒頭2秒で頭を公平ぼっちゃんにぐりぐり踏まれたり、最後に車で応援にかけつけたりしてる、腕にギプスしてた高校の彼。いちばん顔が好みです。もっと活躍させて欲しかった。

・毎度思うけどノーヘルで二階から全力で落ちたり、乗ってるものからはじかれて宙を舞い、コンクリに叩きつけられるとかたくさんあって、誰も死んでないの?大丈夫?

・いつのまにか自然と「LDH」と「LDH以外」を見分けられる自分がおそろしいし、「以外」の人たちは終わってからソッコー検索して調べ、学びました。勉強や仕事もそのくらい熱心にできればよかった。

・ザワクロが公開されてから、Twitterのハイロー民が24時間ザワクロの話しかしなくなってて、観てないこちらは正直ちょっと食傷気味でした。「なんでそんな話すことあんの?みんな何回観たの?ちょっと落ち着いてほしい」って思ってたけど、たった1回でこれだけ話したくなるんだからそりゃそうだよね!!って理解しました。すいません。はやくもう一回観たい。

 

2回目の感想。

・昨夜ザワクロの2回目(2ローめ)行ってきた。オフィスビルとマンダリンと三越に囲まれた落ち着いた大人の街(日本橋)で観る治安の悪い高校生の喧嘩大会。客席9割女性なんだけど、なぜ男性あんまり観に来ないの…?ぜったい好きだと思うよ?

・やっぱり天下井に腕折られ須嵜に踏まれ、電話で呼びつけられた挙句サッチーに倒されるギプスの彼、すごい好みです!次は活躍してね!あと鮫岡の両手ポッケのまま繰り出すかかと落とし、美しすぎてびっくりした。

・ヤンキーたち、自分の身体や健康にとことん無頓着なくせに中華麺が賞味期限切れてたくらいで一斉に吐き出すの「ずいぶんお育ちがいいじゃねえか…」って思った。昨日ドンキでこれ見つけたから持ってったげようかな…。


・ぶしつけな楓士雄を客人扱いし、自宅に押しかけた司にタバコをすすめる。やっぱりマーシーは人格者…(すき)
そして恐怖政治の天下井体制下におけるサボテンのあの自由さと、どの高校にも顔なじみがいる人脈の広さを尊敬し始めてる。サボテンって滑舌もめちゃくちゃいいですよね。仕事で成功しそう。

【今日から日常に取り入れたい三大セリフ】
サボテン「中中一派のお二人でねーの」
ガンジー「ハローだな泰清!」
泰志「もしもし誰お前」

【2回目にして初めて認識して悶絶したシーン】
小田島「じんかわぁーー」(甘えた口調で仁川の元へ→ぴょんと背に飛び乗る小田島をあうんの呼吸でおんぶする仁川)

・前回のザワにも登場して胸が高鳴ったこの脚立の中に入って周りを蹴散らす突撃作戦、「鳳仙トレイン」って名前がついてた!そしてちゃんと「鳳仙トレインじゃー!」叫んで実行してるとこ、あまりに可愛すぎた

 


鳳仙トレイン