素敵な「ひとの使いかた」というのがきっとある。 | フーテンひぐらし

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永遠の放課後。文化祭前夜のテンションで生きたい。なかなか大人になれない。



わたしは業界的に職種的に、
その会社のトップの方(つまり社長)から
直接仕事の依頼を受けることが多い。

そういう方(起業家)は、こちらを
やる気にさせるのが非常に上手だなと思う。

「なぜあなたがこれをやるべきなのか」
「なぜあなたにこれをやってほしいのか」
「あなたがこれをやるとあなたにどういうメリットがあるか」

ということを、分かりやすく伝えてくれるのだ。

分かりやすいだけでなく、
「I want you」「only you 」という、
こちらが嬉しくなる熱い思いを入れ込んでくれる。


私は小物のくせに「なぜ自分なのか」が不明だったり
納得しなかったりするとぐずって進まないという面倒くさい人間なのだが、
反面、おだてられたらあっという間に木に登る(笑)
もうグイグイのぼるよ!バナナ発見


みんな、そのあたりのツボをつくのが加藤鷹なみにうまい。


別に社長はおだて上手であるというわけではなく

(いやもしかしたらおだてることが私のうまい操縦法だと
 熟知しているのかもしれないな 笑)

ひとを使うひと、トップにいるひとというのは
その「やる気スイッチ」の探しどころ押しどころを
心得てるものだなと思うのだ。


で、あとで冷静に考えたら納期がムチャだったり
思ったよりギャラ少ない…と思ったりもあるんだが(笑)
でも「チッ、まるめこまれた」とかは決してならずに
「ヨシャ、あの人のためにもイイもんつくるぞー!」と
ノッていけるのは、やはりその「やる気にさせ力」
「ビジョンも問題点もはっきり見えているゆるぎなさ」
(=灯台のような頼りがい?)があるからなんだなと思う。


もし「どうも部下が思い通りに、または生き生きと
動いてくれない」というような上役がいるとしたら
きっと部下の心の中には
「その人に依頼を受けても全くやる気が起こらない」とか
「そもそもこの人わたしのことよく理解してないし」とかが
あるのかもしれないなと。


特に、社会的組織的な使命感とか自分の出世とか評価のために
歯を食いしばって無理も耐えられる男性社員と違い、
女性社員はどちらかというとそこよりも
「この人(上役)は私のことをよく見てくれている」という理由で
頑張ることが多いのだと、男女の脳の違いを書いている
黒川伊保子さんは言っていた。


もちろん昨今は女性だから皆こうでしょ、という
決め付けなど通用しないし、じゃあインセンティブは
いらないね、というわけでももちろんないし
その上役がそれだけをうまく利用して社員の
公的評価を上げないとかはナシに決まってるんだが(笑)


「しょうがないので悪いけどやってくれないかな」でもなく
「誰も他にいないからごめんね」でもなく
「これは命令だからやりなさい」でもなく
「会社のためによろしくね」でもなく
「今後のために今はタダでもやっとけ」でもなく

「こういう理由で君だから、君しかいないから」は、やはり効く。


今日話した某社長はさらに

「もし俺が広野さんのマネージャーをするとしたら
 このほうがこういうところに売り込めるし有利になると考えるよ」

という言葉を使っていて、完全ノックアウトされた(笑)


もしかしたら、自分からする仕事の依頼もそうだし
仕事とかじゃなく例えば家庭やプライベートで
誰かに何かを頼むとき、こういう方々のやり方を
参考にできるのかもしれないね。


そこいくと夫への家事の頼み方は
完全に理屈押しなので、再考の余地ありだな(笑)