背を向けて、背を見せろ。見てなきゃそれはそれでいい。 | フーテンひぐらし

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永遠の放課後。文化祭前夜のテンションで生きたい。なかなか大人になれない。



ああ、今なら思い返してしみじみ分かる。
恋愛しなくてよくなった今なら(笑)


片思いだとか、チームいばらだとかで
「こちらは惚れてるが向こうはいまいち」な時。


「どうしたらこちらに振り向かせることができるか」
と考えてしまい、そしてそう考え始めたが最後、

彼====私

この二者間でしか物事を考えられなくなる。


こちらからこうアプローチしてみたらどうかな…。
彼は私のあの行動に対してどう思っているのか…。
反応を探る手はないものか…。


こうなったらもう、下手な鉄砲を打つ猟師。
放った銃弾が数あろうとなかろうと、すべては空砲。

空砲ならまだいい。
相手のハートを撃ち抜くどころか
太ももとか肩にびゅんびゅんかする流れ弾になって
相手に「うぜっ…」と避けられるのが常。

彼には、この二者間以外の生活と人間関係と仕事が山のようにある。
それをすぐ忘れちゃうんだけど、思い出さなきゃいけない。

惚れてる人間のすべては、
惚れてない人間のほんの一部だ。

銃も青写真も占いも、まずしまえ!


「軸は自分に置くべし」とは昔もよく戒めとして書いてたけどね。
それは決して「イニシアチブを取れ」ということじゃないし
「女子力あげろ、自分をキレイに磨け」ということでもない。


どうにも一方通行だ。のれんに腕押しだ。
…そんな彼には駆け引きやツンデレ作戦など無駄。
しょせんは素人芸、相手にはお見通しである。

駆け引きどころか、こちらからの連絡など絶つべきだ。

「連絡を絶って相手に気にならせる作戦」じゃないよ決して。



彼がこれまでにこちらに対して
色いい感じですり寄ってきてくれたことがあったのなら

それはきっと、まだあなたが
ちゃんと「あなた」だったからだ。


自分の生活か仕事か、それらの
「彼と関係ないこと」に対してちゃんと向き合ってて
彼には背中を見せていたからだ。

その背中が、キラキラしてたかもしれないじゃん。

だから、ちょっといいなって、手を伸ばしたのかもしれないじゃん。


なのに全身でこっち振り向いちゃってさ、
それまで向き合ってたもの放り出しちゃってさ、
「なになに?私いつでもあなたが気になるのっ♪」
そんなふうになっちゃったら、

…素敵じゃねえ(笑)


大切なのは、とっとと「魅力的な私」に戻ることだ。

それは化粧でも女磨きでもないし
男受けする対応やしぐさでもないと思う。


彼のことは完全に置いておく。
だって、根本的なところで
その人は「私」には関係がない。

その人にとって「私」がどうなのか、なんて
本来の自分を無視してるも同然だ。


彼   私======私の仕事と生活


↑こんなかんじで、自分ひとりがやるべきことを
もう1度ていねいにやることだ。

一生懸命はたらく。
暮らす。自分をいたわる。
家族や友達を大切にする。
ひとりで1日を楽しめるようにする。

そうすると意外とやることは多くて、
そこに注力してると日々は過ぎて行く。


そのとき、その件の彼がこちらに歩み寄るなら
そのとき初めてちらりと振り向けばいいし、
それでもやって来ないなら、たぶんそれだけのことだ。


男の場合と違って、
女が必死で狙って獲りに行って
「はいはい」と苦笑の男からもらったものは、
勲章にはならないし、その先もそれが輝くことはない。
ましてや相手にとってそれが大切なものになどなり得ない。


彼のことはいったん完全に忘れるべし。
七夕くらいの遠さに置いとくべし。
たぶん、思ってるほど大切で唯一無二の人じゃない(笑)



自分の背中が、誰にも寄りかかってなくて
自分が動かすその筋肉で、きちんと輝いてるか。

それに集中するいい機会だと思うんだよね。


気になる誰かさんなんかよりね、「わたし自身」て生き物は、
他ならぬ「わたし」がほっておくと、すぐに腐っちゃうからね。