「そのサービスは無駄」を壇蜜に学ぶ。 | フーテンひぐらし

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永遠の放課後。文化祭前夜のテンションで生きたい。なかなか大人になれない。


きのう、膳場さんと対談してた壇蜜をTVで観た。

最初は(もともと膳場さんの顔が大好きなので)
「うわー2人とも顔のすべてのパーツが柔らかで美しい曲線でできてる!
 男にはたまらん2ショット!」とかそんなふうにしか観てなかったけど、
壇蜜の話してる様子や中身に知らぬ間に引き込まれた。

日本語の繰り出し方の確かさや
自分を客観的に分析する頭の良さに驚いたが、
何より「リアクション」というものをとらない姿に驚いた。

「いやいやそんなことないです」
「ありがとうございます♪」
「私って○○なタイプなので」
とかに代表される、相手を安心させて少し明け渡す感じの。
会話を滑らかにするための油みたいな、あれ。

特に女性は会話のほとんどがそこがとっかかりだったりするし、
相手に好かれたい、場を和ませたいと思うと
そこに力を入れ始めて内心疲弊したりする
(良い子ぶる・卑下する・露悪的になる、どの場合でも)

でも彼女は聞かれたことをじっと受け止めて
ゆっくり、しかし確実に答えてた。
それ以外の修辞を盛り込まなかったのが印象的だった。


そして我が身を振り返る。
「この人には嫌われたくない」「良い印象残したい」と思う相手には
それはそれは落ち着きなくヘドモドと、言い訳といらんアピールと
劣等感披露を繰り返してる。
へりくだってるくせにそのフォローと保護を相手に求めてる。
…本当に言いたいことやもっとコアなことを喋れよ俺。


こないだ男友達にも自分を否定すんなと言われたばかりだ。
嘆くくらいならあなたのその独自な部分をアウトプットにしていこうよと。
そう。「私なんてスイマセン」は、力はないが湿度のある静かな強迫。
結局それを聞いた相手がケアしてくれることを全力で望んでるからだ。
女にはそういう慰撫も確かに必要な日があるけど、やりすぎないことだ。


相手との関係性に気を配りすぎるより、
もっとシンプルに落ち着いて会話すればいいんじゃないか。
勝手にサービスしたりへりくだったりして疲れるより、
そういう枕とか先回りとかいらんから、
自分の言葉をそれだけストン、と出していけばいいんじゃないか。
壇蜜を観て、そんなことを思ったです。



【追記】
…ということをツイートしたら、みんみんちゃんが
とても的を得たコメントをくれたのでここに残しておきます。
いやあ、ほんとそうだと思うわ。

(壇蜜は)過剰な自信も見せない代わりに、
周りにも誰にも期待していない感じがいい。
どこかで「悟って、あきらめてる」感じが醸し出す色気。
女子というのは得てして「男に勝手に期待して裏切られて傷つく」
イキモノだから、このどっしり感には見習うところ多いよなあ、と。