セイグヮー逝く | フーテンひぐらし

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永遠の放課後。文化祭前夜のテンションで生きたい。なかなか大人になれない。

沖縄病患者の方々には沖縄の象徴的にお馴染み、
そうでない方にも「ナビィの恋」や「ホテルハイビスカス」の可愛いオジィで知られた
沖縄民謡の大御所・登川誠仁氏が19日に亡くなった。

なぜだか勝手に、永遠に亡くならないと思っていたのでショックだ。


「聴くとα波が出るから」と他人に吹聴してたほど脳や心がリラックスするので
彼のCDはすり切れるほど聴いていて、その演奏も声もだいすき。

早弾きで知られるところから「沖縄のジミヘン」といわれ、
皆に「誠小(セイグヮー)」の愛称で親しまれたひと。

生で観て聴いておくべきだった。すごく後悔。


動画はいろいろあるけど、オフショットもたくさん映っている
この大城美佐子さんとの動画を貼っておこう。





沖縄にまつわるものを見聞きして私がいつもかんじるのは、

東京にいるとひしひしと感じさせられることの多い、
「年が若いほうが有利」「年とったら終了~」という空気感が
まったく存在してないことの驚きだ。


年をとっていればいるほど、物を知っている。いろんなことができる。
なのに肩から力が抜けている。味がある。到底真似ができない。だからかっこいい。

うわー自分はなんて若造なんだ。恥ずかしい。何もできない。さまにならない。かっこわりー。
そう思って「はやく年寄りになりたいぜ!」と思わせる力が、幻想ではなく確かに
沖縄の土地にはある。


すべすべな肌やしゃんとした足腰と引き換えた無形の何かがものすごく輝いてる。


その先鋭だった誠仁氏が旅立ったのはさみしいけど、
彼はきっとむこうでもおんなじように三線を片手に歌っているだろう。

そう思うと、ちょっとだけ楽しい。