タイスキとの邂逅。 | フーテンひぐらし

フーテンひぐらし

永遠の放課後。文化祭前夜のテンションで生きたい。なかなか大人になれない。



すべてはテレ東「孤独のグルメ」(Season2も終了…DVD-BOXほしいよ)

のせいである。



五郎ちゃんが店員に笑われるほどの食べっぷりをみせた第11回のこの放送。


長谷川博己が鈴木先生の役そのままでゲスト出演したこの回で、
とくにドラマ内に登場はしてないものの、

わたしの中で眠りっぱなしていた熱が目を覚ましてしまったものがある。




わたしがいきなり思い出して無性に食べたくなったもの。

それは「タイスキ」である。



あれは広告会社に入ってまだ1年めか2年めのペーペーの頃。
チームのボスが言った。


「きょうは“たいすき”を食べに“むあん・たいなべ”に行くぞ!」


初めて聞いた鍋の名前。店の名前。


わたしは当然のことながら
「たいすき」=「鯛すき」だと思った。
ほら、鳥すきとか、牛すきとか、あるじゃん。


だもんで頭は純・和モードになり、店の名前も当然、
「無庵・鯛なべ」と脳内変換した。


のれんをくぐり、カラカラと木の扉をあけると
白い割烹着の男たちが静かに働いてる…そんなイメージ。
うひょー、大人だなあ。と20代前半のわたしは思った。



だから、会社から10分くらい歩いた神保町のその店に着いたとき、
東南アジアンな店構えにびっくりし、鯛とは無関係なことにさらにびっくりした。


そう、「たいすき」は「タイ(国の)スキ」で、
店名は「ムアン・タイ・なべ」 だったのだ!



珍しい金属系の器具で海の幸をしゃぶしゃぶして、
辛いタレとともに食べたその初のタイスキが
ものすごく美味しくて楽しかった、と20年経ったいまでも記憶している。




といわけで
タイスキが……食いたい。  (五郎ちゃんふうに)



さいわい中目黒はタイ料理屋に事欠かない土地なのだけど、
調べたところ、わたしの記憶の状態のタイスキを出してくれる店がない。


「ならば、あの店に行くしかない!」


前置きが非常に長くなりました。
ここからは、簡単で雑な写真レポです 笑



ほんとうに20年ぶりくらいに降り立つ神保町。
岩波ホールの近辺は、昭和な店がまえや街並みが残っていて
(「さぼうる」も健在だった)うーん懐かしい。


ガラス張り、開放的な2階建ての店。
…あれ?もっとしっとり暗い店だった気がするし場所はここじゃなかった気が…。
とおもったらやはりずいぶん前に移転していたのね。
もとは神保町A6出口の、地下にお店があったのだった。


時期的に、店内は忘年会のグループ(男性率高し)がいっぱい!

われわれは、2階に。


キレイで広々



広野ゆうなのフーテンひぐらし-パパイヤサラダ

まずはシンハー飲んで、青パパイヤのサラダ
これはマイルドで辛くなかったよ



広野ゆうなのフーテンひぐらし-野菜いため


空芯菜の炒め物を頼もうとしたら今日は無いということなので、
同じ味付けで野菜炒めを出してもらった。
にんにくが効いてて……か、辛いしウマい!

材料は中華ぽくても、味はかんぜんにタイ。



広野ゆうなのフーテンひぐらし-生春巻

マー所望の生春巻きもね


さてタイスキ
魚介と鶏や豚がいっぺんに食べられるミックス盛りもあったけど、
わたしの記憶では魚介の印象が強いので、「シーフード」をセレクト。



広野ゆうなのフーテンひぐらし-シーフード


どーん
全22種の具が…!

これが2人前ですよ(1人前2,950円)
魚介、すり身のお団子、野菜もどっさり、平たい麺もついててお得



広野ゆうなのフーテンひぐらし-なべ

日本のしゃぶしゃぶ鍋とおんなじ鍋に淡いスープ(だし)が沸いていて
そこに魚介から先に放り込む。次に野菜をちぎりながら。



食べるときには魚介のだしが染み出た鍋のスープを半分いれ、
特製の甘めタレを混ぜてハフハフと。


広野ゆうなのフーテンひぐらし-とりざら

タレはかなりマイルドなので、私はテーブルにあった
とうがらしどっさりの調味料をどんどん放り込む。
ついでに愛するパクチーを別注文して、どんどん放り込む。
せっかく食すのだから、とことんタイちっくに食べたいじゃん?



いろーーんな具が食べられるから、珍しくて楽しくて、
後半になればなるほどいいだしが出てスープが美味いし、


やっぱタイスキ、たのしい。 (五郎ちゃんの声で ←しつこい)



広野ゆうなのフーテンひぐらし-くった


3度くらいに分けて具を投入してもまだ残る。
これは腹いっぱいになるよ…!ハフー

(画像の取り皿に載っている針金製のおたまみたいなのが好きなのです。

これで春雨とか麺をすくいます)



最初シンハー行ってたんだけど、飲み物がすすむので
経済的にハウスの白ワイン(2100円)をボトルで頼んで水のよに飲む。
(あとで知ったがシンハー飲み放題1380円とかあったので、そっちでもよかったかも)


右隣ではキャリア系のOLさんたちが熱く語りながらワインをあけ、
左隣では男性のみの忘年会グループが合コンの相談をし、
向いではカップルがカレー食べつつ静かに語り…。
それぞれがそれぞれに暑い微笑みの国の料理を堪能していた。




はあ、美味しかった。
タイスキ欲が満たされた。
また来ようっと。



2人よりもみんなでくる方が、さらに楽しいかもだ。
鍋の単独注文だけでなく、いろんなコースがあるから
人数や顔ぶれによって色々吟味できるのもいいです。




【余談】
ウィキってみたら、「タイスキ」とは「タイ国のスキー」。
現地では正式名称「スキーヤキー」、略称は「スキー」。
名称のスキヤキは、日本のすき焼きと直接の関係性を持っているわけではなく、
「上を向いて歩こう」の英語の題名であるスキヤキが世界的に流行した際に、
その知名度にあやかって料理形態が若干似ていることから名前を借用した
ためである、と書いてありました。ほへー。